運動のコントロール その2

体中の筋肉は、運動神経からの命令で収縮します。
したがって、運動を上手く行うためには、
命令をいつ、どのようなタイミングで出すか
という事をコントロールする事になります。
 
そのためには、脳の中で
体中の筋肉とその動きをコントロール部分が必要になります。
大脳皮質という部分にある「一次運動野」という場所が
その仕事をしています。
 
手の動きに関係する脳の場所、
足の動きに関係する脳の場所などがある
というのを聞いたことはないでしょうか?
それが、あるのがこの一次運動野という場所です。
 
リフレクソロジーでいう反射区のようなものです。
パソコンに例えたら、文字を入力するキーボードのような感じですね。
 
研究者が、脳を刺激してどこが反応するのか
調べて解明されたそうですが、想像すると何か怖いですね(^^;
でも、これが分かった事によって、脳損傷により
体のある部分が動かなくなる”麻痺”が起きた場合に
脳のこの部分に損傷があるのではないか?
という事が分かるようになったのです。
 
ただ、この情報だけだと、
ある部分が動くか動かないという事しか分かりません。
 
運動には、ただ単純に動く以外にも
力や速度、角度など様々な要素があります。
 
今は、医療技術が進歩して
脳を刺激しなくても機械を用いて脳の活動の様子を見れるようになり、
これらの要素にいたるまで、もっと詳しく、脳の活動と筋肉の活動や運動との関係が
研究されているようです。
 
一次運動野の活性化する頻度によって、
筋肉が発する力の大きさがコントロールされている事や
脳の発する信号は、筋肉の活動の0.5秒前に始まる事
(某、格闘漫画でその差異を使ってなぐり合っていた親子がいましたね(笑))
など
ただ、単純に動くだけではなく細かい所まで
だんたんと証明されているそうです。
 
この一次運動野の活躍で、
脳でどこをどのようなタイミングでどのように動かすというような
運動の指示を出しているというわけです。
 
後は、前回述べたように体の方で現場の状況に合わせて調整され、
運動が上手く起きるという事です。
 
一次運動野がより精密に活動出来れば、
より精密な運動の指示が出来るようになるのかなと思います。
 
フェルデンクライス・メソッドをやった後は、
そういう部分にも変化が起きるのかもしれません。
 
つづく