皆さんは、
「クレバー・ハンス効果」という言葉を聞いた事があるでしょうか?
簡単に言えば、”KY”の逆です。
ハンスとは、計算が出来ると話題になった馬です。
飼い主が出す簡単な算数の問題に
蹄をたたく回数で答えることで、
有名になったそうです。
もう、100年以上前の話ですが、
多くの科学者が調査してみても
何のトリックも使っていないと結論づけられたそうです。
でも、ハンスは実際に計算が出来たのではないようです。
ハンスは、蹄を1つづつたたいていく過程で、
正解に近づいた時の周りの人達の緊張の高まりや、
正解に達した瞬間の、
人々の緊張が極限に達する時の変化を
敏感に感じ取っていたのだそうです。
つまり、ハンスは計算が出来るわけではなく、
「周りの雰囲気を敏感に察知する事に長けた馬」
だったということです。
実際に観客や飼い主、出題者など、
その場に立ち会った人に
問題が分からないように出題すると
ハンスは正解を出せなくなったようです。
このように周りの雰囲気を察知する能力、
または、見られてる側がついつい反応してしまう現象を
「クレバー・ハンス効果」と呼ぶそうです。
人とコミュニケーションをとる時に
とても有効ですよね。
みなさんも人と接する時には、
「クレバー・ハンス効果」
意識してみてください。
ちなみにドイツの研究者オスカー・フングスの調査によると
ハンスは、周りの人々の頭の動きを観て正解を判断していた
そうです。
周りの人々が、ハンスの蹄を確認するために
緊張して下を向いていたのが、正解に到達すると
緊張が解けて、無意識に頭が上に動いてしまうのだそうです。
(0.5~2mmくらいの微細な動きらしいですが)
ハンスは、それを察知して正解を出していたようです。
賢い馬ですね。
でも、この反応
どんな動物同士でも起きるのでしょうか?
思考する力が高い人間だけに起きる反応なのではないかとも思います。
なんとなく、
心を読まれないように常に平常心でありたいですね。