運動の辞め方

昔、Jリーグの事務局で働いていた人から
聞いた事があるのですが、
 
アスリートが競技を辞めて、
普通の生活に戻るまでに3年はかかるそうです。
 
急に辞めてしまうと、体にいろいろな
不具合が生じてしまうから体に良くないのだそうです。
 
なんとなく、心当たりの選手がいますね。
典型的なのは、某サッカーの有名選手ですね。
激太りして、心臓を患っていたような気がします。
(一度、心臓止まってたような?)
 
「同一の運動を激しく繰り返す生活を続け、
引退とともにピタッとやめてしまうと、
人生の後半になって、体のあちこちに
原因不明の障害が出る」
 
というのは、伝説のオステオパス
フルフォード博士の言葉です。
 
博士は、いずれは心臓血管系の病気や
関節炎などとなってあらわれると言っています。
 
規則的な運動によってひろげられていた
太い血管や毛細血管が細くなって
徐々に詰まっていく、
そして、骨に炎症が生じて、
それが進行するといずれ関節炎になる
のだそうです。
 
この内容を読んで、
そんなに前から、こういう事が分かっていたのだなと思いました。
(今は、もう少し科学的に何か証明されているのかもしれませんが)
 
私も学生の頃は、それなりにスポーツに没頭していましたが、
こんな事、言われた事がありませんでした。
 
せいぜい、言われても
「筋肉が脂肪に変わってしまうから気をつけな」
くらいなものです。(^^;)
 
それにしても人間の体の順応力の凄さを
改めて思い知らされますね。
順応する事がいい方向へと向かえばいいですが、
悪い方向へ向えば、
体を壊しかねない様な気もします。
 
そして、大きい環境の変化は、
順応力のカウンターを受けるようなものなのかもしれません。
 
運動をやめる時は、
急にやめないで、
運動する日数、時間数、負荷を
ゆっくりと減らしていき、
週に1度、2週に1度、月に1度にまで
もっていってからやめるようにして、
体を新しいリズムに慣れさせるのが肝心だそうです。
 
もし、急にやめなければいけない時は、
「イメージ」の中で運動を続けるといい
とフルフォード博士は言っています。
 
それまでやっていた運動を細かくイメージするだけでも
体の活性化が期待出来、少なくとも
習慣化された心のパターンは崩さずにすむので、
これだけでも効果があるそうです。
 
フェルデンクライス・メソッドでも
レッスンの中で、「イメージ」を使います。
実際に動かさなくても動きをイメージするだけで
体は変化していきます。
 
動かさないでイメージするだけで
体が変化するなんて変な感じするかもしれませんが、
以外と変わります。
むしろ、動かした側よりもイメージした側の方が、
変化する場合もあります。
 
面白いものです。
 
この辺は、フェルデンクライス・メソッドが
脳神経系に働きかけるボディーワークだと
言われる所以だとも思うのですが、
 
他の手技療法家の方も
イメージを使う事の大切さを論じている事を知り
なんとなく嬉しく思います。