赤身と白身

マグロやカツオの刺し身は赤く、タイやヒラメの刺し身は白いのは、なぜだろう? と思った事はないですか?これは筋肉の違いによります。 マグロやカツオのように遠洋の長い距離を泳ぐ魚は、 持久力重視の縮む速度の遅い遅筋が発達しており、 タイやヒラメのような近海の魚は、急流を泳いだり、敵から逃げたりと 瞬発力が必要となるので縮む速度の早い速筋が発達しているのです。 その筋肉の色、遅筋→赤 速筋→白 が刺し身の色に表れているのです。 ちなみにスピードよりエネルギー効率を追求した遅筋は、 運動に必要な糖分・グルコースとの反応に、酸素を多量に使うのですが、 この酸素は筋肉中のミオグロビンというタンパク質と結合してやってきます。 このミオグロビンが赤いため、赤い色になります。 逆に速筋は、取り込むのに時間のかかる酸素ではなく、 エネルギー効率は悪いのですが、 すぐにグルコースを乳酸に変え、エネルギーとするので、 筋肉中の酸素と結合するミオグロビンが少なく、色が付かず、白いのです。 ただ、この遅筋と速筋の縮む早さは、 “筋肉自体が縮む時間” の話なので、反応速度とはまた別の話になります。 その辺の話はまた次回に