肩がこる

今では、メジャーになったこの表現。

日本で一番最初に使ったのは、夏目漱石で、
小説「門」の中で、最初に使った造語であると言われているそうです。

これ以前は、樋口一葉の小説「ゆく雲」などに使われているように
「肩がはる」と表現されていて、
「門」の中の下記の一節から「肩がこる」という表現を使うようになったそうです。

「指で圧(お)してみると、頸(くび)と肩の継目の少し背中へ寄った局部が、石のように凝(こ)っていた。御米は男の力いっぱいにそれを抑えてくれと頼んだ。宗助の額からは汗が煮染(にじ)み出した。それでも御米の満足するほどは力が出なかった。」

ちなみに英語には、「肩こり」に該当する言葉がないようですが、
「stiff neck」というように肩ではなく「首のこり」として表現されているみたいです。

肩がこったなと感じたら、体のメンテナンスをしてあげてください。

参考:『門』 夏目漱石