からしの辛さとわさびの辛さ

皆さんは違いを表現出来ますか?
からしとわさびの違いを

私は、実は表現出来なかったんです。

昔々、からし入りのシュークリームとわさび入りのシュークリームがあって、
誰が食べたのか当てるというゲームを宴会芸?でやった事があるのです。

当然のように、私目は、当たってしまったのです。(当然なのかそこ!)
それはそれで、自前のポーカーフェースで当たったのは、バレなかったのですが、
解答発表の際に「はて?」と・・・・・
当たったはいいが、これはどっちだ???
と・・・・・
そして、発表の際にやってしまいまして・・・・
手を上げたら、別の人が「いやいや、それは俺だと」(^^;)

「のどの奥にツンとくるのが”からし”で、鼻にツンとくるのが、”わさび”ですよ!」

と司会の後輩に突っ込まれ、
すったもんだのあげく私が間違っていたという結論に達したのですがね。
いやはや、当時は「味覚音痴ですからぁ~~~」
などとごまかしてはみましたが、今思えば体性感覚が鈍かったんですよね。

そう、からしの辛さを感じるのは、味覚ではなく体性感覚なんです。
前回、からしの刺激について書きましたが、今日はもう少し具体的に説明します。

からいと感じるのは、唐辛子などに含まれるカプサイシンの刺激なのですが、
このカプサイシンの受容体は、体性感覚などの複数の感覚で重要な役割を果たす
「イオンチャネル分子群」の1つだと言われています。

カプサイシンが結合するイオンチャネルは、「TRPV1」と呼ばれ、
結合すると神経が強く興奮し、熱さと同時に痛みを感じるのです。
このTRPV1は、カプサイシンの受容体であるばかりでなく、温度センサーでもあるのです。
温度が43℃以上(「熱い」感じ)になった時に反応します。

実は、このTRPV1と似たようなものがたくさん見つかっていて、「TRPVファミリー」と呼ばれているそうです。

TRPV2は、52℃以上  「すごく熱い」感じ
TRPV3は、36℃以上  「温かい」感じ
TRPM8は、28℃以下  「涼しい」感じ
TRPA1は、17℃以下  「冷たい」感じ
の温度に反応するのだそうです。

そして、この最後のTRPA1は、わさびの主成分であるイソチオシアネートによっても反応するそうです。

つまり、この反応するイオンチャネルの違いにより、

唐辛子の辛さ → 熱い
わさびの辛さ → 冷たい

という違いがあるということなんです!!!

なるほどぉ~~~~!!!!!

あのゲームから軽く15年くらい、初めて分かりましたぁ~~~~

私が味覚音痴ではないということが(笑)

それにしても人の体ってホント面白いですねぇ~~~

ちなみにTRPM8は、ハッカに含まれるメントールにも反応するみたいです。

クールです♪

参考:参考:よくわかる痛み・鎮痛の基本としくみ