色を感じる仕組み

普段何気なく感じている「色」
どんな仕組みで感じているかご存じですか?

色は「眼」で感じています。
当たり前と言えば当たり前の事なのですが、もう少し詳しく説明すると
網膜にある2つの視細胞で感じています。
錐体細胞と桿体細胞と呼ばれる2つの細胞で、

錐体細胞 → 色を感じる細胞
桿体細胞 → 明るさを感じる細胞

という役割をします。

網膜は、よくカメラのフィルムに例えられますが、
錐体細胞は、カラーフィルム  → 色を表現
桿体細胞は、白黒フィルム   → 明るさを表現
という事になります。
そして、この2つの細胞が感じている刺激は「光」です。

光からどう色を感じているかという話になると少し小難しい話になるのですが、
よく聞く「紫外線」や「赤外線」これってどんなものか説明出来ますか?
体に悪いとか、温かいとかそんなイメージがあると思うのですが、名前の由来から説明すれば簡単です。
紫”外”線、赤”外”線
つまり、
紫外線 → 紫の外の光線
赤外線 → 赤の外の光線

光というのは、放射エネルギーでこのエネルギーは電磁波となって伝わります。
電磁波は波長という波の長さで種類が決まりますが、人間の眼に認識出来る波長というのは決まっていて、約380nm~780nmだと言われています。
この範囲の電磁波は「可視光線」と呼ばれていて、波長が短ければ「紫」色、波長が長ければ「赤」色になり、波長の長さの違いでよく見る虹色のスペクトルになります。

つまり、
【紫外線】  ←  【紫 可視光線 赤】 → 【赤外線】

というように、紫外線も赤外線も人間が認識出来る可視光線の範囲を超えた波長の光で、紫に見える可視光線よりも短い波長で認識出来ないものは「紫外線」、赤に見える可視光線よりも長い波長で認識出来ないものは「赤外線」なのです。

ちなみに生物によって見える範囲が違うようで、例えば、ミツバチやチョウなどは、人間の認識出来ない紫外線も色として感じているそうです。

そして、この光は、太陽や蛍光灯を見たりと直接光を発する光源から感じる(光源色)だけではなく、物体に反射した光も感じています。(物体色)
(物体色には、表面に反射した光を感じる表面色だけではなく、色ガラスなどを透過して感じる透過色もあります。)

さらに光(電磁波)は、物体に当たった時に反射されるだけでなく吸収されてしまう場合もあり、
赤く見えるものは、長い波長の光が多く反射して、短い波長の光が吸収された状態、
青く見えるものは、短い波長の光が多く反射して、長い波長の光が吸収された状態なのです。

ちなみに中位の波長が多く反射した時は緑色、
長・中・短、全ての波長が吸収されると黒色、全て反射すると白色に感じます。
どの波長の光を反射、吸収するのかで色の感じ方が変わるだけなのです。

何気なく感じていますが、
「光」 + 「物」 + 「眼」 の3つがあって初めて「色」を知覚しているのです。