歌の下手な人を「音痴」と言われますが、
音痴になる原因はまだ正確には解明されていません。
音痴には、音程とリズムが認識出来ない「感覚性音痴」と音程は理解出来るけど上手く歌えない「運動性音痴」の2つがあると言われています。
簡単に言えば、
感覚性音痴は、歌を歌っている時に音がずれているのが分からない人、
運動性音痴は、音がずれているのは分かるのに上手く歌えない人です。
一般的に運動性音痴は、トレーニング次第で歌が上手くなるようですが、感覚性音痴は直らないと言われています。
これと同じように運動が上手く出来ない人は、「運動音痴」と言われますが、これも同じように2つに分かれるのではないかと思います。
つまり、動きがおかしい事が分からない感覚性の人と動きがおかしい事は分かるのに上手く動けない運動性の人の2種類です。
運動性の人は音痴の場合と同じで、トレーニング次第で運動が上手くなると思いますが、感覚性の人は難しいかもしれません。
そもそもの原因は、音痴も運動音痴も「自分の行動を認識出来ていない」事です。
運動音痴の場合は、それ以外にもサッカーなどで、ボールを蹴る時にボールの位置やボールと自分の位置関係が分からない、バスケットボールなどでドリブルをする時にボールの動く軌道やタイミングを予測出来なくてどこに手を出せば分からないなど、他にもいろいろな理由もあると思います。
自分の状態、周りの環境など動く前に感じておきたい情報が認識出来ていないのだと思います。そのため、練習を繰り返しても向上しないのではないかと考えられます。
認識出来ていなければ、改善しようにもどうしようもありません。
フェルデンクライスは、「何を言うか、何をしているかではなく、実際にしていることに気付けば、向上の道は広く開けます。」
と言っています。
この根本的な原因である、動きの認識が出来ていない事を改善出来れば、運動能力も飛躍的に向上するのではないかと思います。
まずは、自分に気づく事、自分の動きに気づく事が大切で、運動能力の変化、向上はそこから始まると思います。
音痴についても同じようにまずは“認識”する事が出来れば改善するのではないかと思います。いや、そう願ってやみません。いわゆる音痴の身としては(笑)