体性感覚

人間が何かを感じる時は、体の内部や外部からの刺激によって伝わってきます。
刺激は、感覚受容器と呼ばれるセンサーを通して伝えられ、様々な種類の刺激に対応した、たくさんの感覚受容器が体にはあります。
例えば、光に反応する眼の視覚受容器、音に反応する耳の聴覚受容器などです。

感覚の分類はいろいろな分け方があるのですが、下記のように分けるのが一般的です。

1.体性感覚 → 皮膚感覚、深部感覚
2.内蔵感覚 → 内蔵痛覚、臓器感覚
3.特殊感覚 → 視覚、聴覚、嗅覚、味覚、平行感覚

この内、内臓感覚を除いた、体性感覚と特殊感覚が行動する時に使われるもので、特殊感覚は、脳神経に支配されていて頭に集中していますが、体性感覚は体全身に分布しています。

体性感覚は、触られる、押される、熱い、冷たい、などの皮膚や粘膜からの感覚である皮膚感覚と、位置関係、加えられた抵抗、重量などを感じる深部感覚に分かれます。
この深部感覚があるので、体がどうなっているか、体がどう動いているのかを感じる事が出来るのです。
手を体の後ろに回して、握ったり閉じたりしてみてください。目で見ていなくても手がどのように動いたかわかりますよね?これは体性感覚がしっかりと働いてくれているからなのです。

人は、情報の80%を視覚から得ていると言われますが、視覚以外にもこんな有能な感覚も体にはあるのです。

参考: 基礎運動学  中村 隆一、斎藤 宏 著