書籍紹介 からだのこと その2
斎藤 孝 著
よくテレビなどにも出ている、教育学者として有名な斎藤孝さんの著書です。
身体感覚について書かれたものです。
からだの感じ方、使い方、意識の仕方をいろいろな例題を用いて説明してくれているので、
とても読みやすく分かりやすいです。
スポーツ選手の身体感覚ってとても興味あります。
私の記憶が間違っていなかったら、斎藤先生は、確か東大で、身体意識で有名な高岡英夫先生の
所で勉強してたのではなかったかと思います。
読んでいるとそういう部分が少し垣間見える部分があります。
高岡先生の書籍(ゆる以外かな?)が好き方も読んで楽しめるのでないかと思います。
高岡先生の著書では、目に見えないふわっとしたものが、具体的に目に見える所に落ちてくる感じするのでないでしょうか。
別の著書、呼吸入門にも記述があるのですが、
斎藤先生は、この本で上手な指圧について説明してくれています。
息を合わせる事の大切さ、能動と受動の反転(または未分化)、施術家にはぜひ読んで欲しい部分です。
私もとても大事にしています。
経絡指圧の大家、故増永静人先生の言葉やルロポンティ、解剖学の三木成夫先生など、
様々な文献が引用されていて、とても勉強されているんだなぁ~と感心します。
南郷継正の量質転化の概念は、なるほどなと思います。
「量がある一定程度に達すると質的な変化を引き起こす」というものです。
練習って大事だって事ですね。
私も、施術のやり方をお伝えした人には、2,000人くらい施術すると一人前ですと言っています。
まぁ~、なんとなくそう感じるだけで具体的エビデンスはないのですが(^^;)
ただ、ある程度、数をこなさないと”質”は、上がらないという事だけは確かですね。
なので、最初は分からない部分もたくさんあると思いますが、数はこなして欲しいなと思います。
それにしても、駆け出しの頃にこういう事は、教えて欲しかったなぁ~
といまさらながらに思える本です(^^;)
駆け出しの手技療法家にはオススメですよ。